膏肓記

歴史作家桐野作人のブログ  織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記

 
日次記です。

5月7日(水)丁未 天晴
午前中、霞会館に行く。
大久保利泰氏と面談。
甲東祭の資料写真を見せていただく。昭和30年代の大久保家旧邸が鮮やかに蘇っていた。
新聞連載の関係で、大久保利通の長男利和と二男牧野伸顕の幼少の頃の写真を拝借した。
岩倉使節団で渡米したときのフィラデルフィア時代のもの。
13歳と11歳で、凛々しいながら、とてもかわいい。
10日(土)の「さつま人国誌」に掲載予定。

5月8日(木)庚戌 天晴
10日の馬の博物館での講演レジュメに四苦八苦。
結局、枚数が多くなってしまった。主催者側にも、聴講者のみなさんにも負担をかけそう。
でも、馬揃えの意義を語るには、左大臣推任や譲位問題に触れないわけにはいかず、致し方ない。諒としていただきたい。

5月10日(金)己酉 天晴
来週火曜日から鹿児島への史跡ツアーが始まる。そのための細々とした準備に忙殺された。
来週はほとんど自宅にいないから、あらかじめ来週分の仕事を済ましておかないといけない。てんてこ舞いとはこのこと。

息抜きに自宅庭にたわわに稔ったサクランボを収穫。
お隣さんの敷地に枝が伸びていたので、その分を剪定し、実を付けたまま差し上げる。迷惑料として。
通りがかりのおばさんが興味津々で尋ねてくるので、次々に差し上げる。どっちにしろ、食べきれないのだ。
あとは鳥が食べてくれるだろう。でも、完熟期を狙って、カラスが大群でやってくるのは何とも。いつぞや樹がまっ黒になっていたのには驚いた。

京王のツアーが応募者殺到で、いくつか追加興行と相成る。
有難い話だが、何かと大変である。

信長ものの企画も大変だ。
最近はレジュメか企画書かガイドブックばかり書いているような気がする(爆)。

ネットで申し込んでいた古書やCDが届く。
CDは懐かしの70年代ものが多い。ベスト盤なのは致し方ないが、意外とリーズナブルだった。

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日次記です。

もう5月ですね。正月はつい先日だったような気がしますが……。
光陰矢の如し、歳月人を待たず、原稿牛歩の如し(爆)

5月1日(木)辛丑 天晴
北海道は真夏日だったそうである。
京都に本部がある日本史研究会に遅ればせながら入会した。サイトはここです。

同会は他の学会誌とくらべて幕末維新関係の投稿が多い。現在もホットな論争が続けられているので、時流に遅れないようにと思った。
もちろん、維新史に関しては明治維新史学会があるが、こちらは会誌が年1回なので、もう少し頻繁に学会情報にアクセスしたほうがよいと思ったのが動機。

サイトの入会案内フォームに「興味のある分野」を書く欄があり、その方面のバックナンバーを見本誌として送ってくれるというので、幕末維新史と書いた。
そしたら、少し古いが、457号(2000年9月)を送ってくれた。そのなかには次の論文が収録されていた。

高橋秀直「討幕の密勅と見合わせ沙汰書」

個人的には粋な計らいだった。
同氏は昨年惜しくも故人となられたが、もともと著名な近代史研究者だった。近年、維新史学会にも彗星のように登場された方で、衝撃的な論文をたくさん発表された。

上記論文はコピーも持っているし、その後、著作(遺作)も上梓されて、それにも収録されている論文だが、発表当時の学会誌で拝読するのもまた感慨が新たになる。

現在、入会している学会はほかに明治維新史学会、歴史科学協議会(歴史評論)、織豊期研究会(織豊期研究)、国史学会(国学院大学「国史学」)、戦国史研究会(戦国史研究)だったかな?


これは戯言ですが、
私のような専門の研究者ではない自由業の立場から言わせていただければ、日本史関係の学会ではおしなべて、入会の際、専門分野や業績・出身大学・大学院などをこと細かく書かせる傾向があるように感じる。
日本史研究会はそうでもなかったが、いかがなものであろうか。
諸学会では会員数が減少する傾向にあるという。そんなとき、日本史専攻の学部生や院生、専門研究者だけを対象にしていてよいのだろうかという気がする。

これらの記載欄があるために、せっかく学会誌を読んで勉強したいと思っている一般の人でも、敷居が高いと感じ、「業績」がないとダメなのかと尻込みして入会を思い止まるケースが多いように思う。実際、そんな感想を聞いたことがある。

その点、日本史研究会の入会フォームは「入会・講読のご案内」となっていたし、「専門分野」なんて堅苦しいことを書かないで「興味のある分野」となっていた。これはハードルを高く感じさせない表現で、とてもよいと思う。
専門的に研究論文を発表しなくても、関心のある論文は読んでみたいという人は多いのではないか。そのような人々を講読者という形で取り込む工夫をしてもよいのではないか、そうすれば会員の増加にもつながるのではないかと、かねがね感じていた。妄言失礼。

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日次記です。

4月15日(火)乙酉、天晴
注文していた新刊や古書が何点か届く。
そのうち紹介したい。

懸案になっていた某雑誌企画。ようやく図版セレクト完了。
でも、これから原稿執筆という肝心の仕事が残っている。相当な枚数なので青息吐息。

歴史読本の連載原稿、今月に2回分を仕上げておかないと、自分の首が絞まってしまうかも(冷汗)。
その前に片づけておかねばならない新書の原稿がある。とにかく急げ、急げ。

大河ドラマ「篤姫」の時代考証を担当している原口泉氏(鹿児島大学教授)より新刊を恵贈される。多謝。しかし、個人的にはショックである。先を越された。


4月16日(水)丙戌、天晴
珍しく、南日本新聞連載の原稿をサクサクと書けた。
今回も篤姫がらみ。ほとんど知られていない話だと思う。乞う御期待。
日向細島で起きた惨劇、寺田屋事件のその後について書かなければと思っている。
ようやく次週は書けそうか。

夕方、学生時代の友人から電話あり。
学生時代の別の友人の訃報だった。
同い年である。
学生時代からバイタリティあふれる奴で、身体も頑健そうだったのに……。
ガンだったそうだ。
明後日の告別式に出席予定。
美濃の郡上八幡である。

私がフリーの編集者をやっていた頃、親身になって教えてくれた先輩の女性編集者がいた。
しかし、彼女も40代半ばで他界。女性特有のガンだった。
そういえば、彼女も郡上八幡出身だったことを思い出した。

郡上八幡は小京都ともいえる小さな城下町。
未知の地で魅力的だが、いささか行くのに気が重い。

明日から一両日留守にします。

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日次記です。

4月13日(日)癸未、雨時々曇り
あいにくの雨模様だったが、6月に挙行する篤姫がらみの史跡探訪の下見に主催者と一緒に出かける。
ツアー挙行曜日に合わせて、出発時間、場所もツアー予定通りに出発する。コースの交通事情を調べ、史跡ごとの所要時間を確認するタイムキーピングが重要な仕事のようである。
私も多少場所に自信がないところがあったので、同行した。

主催者の今年のイベントで私が関わるのは、講演会のほか、史跡探訪も江戸2回(日帰り)、京都1回(2泊3日)、鹿児島1回(3泊4日)と、都合4回もある。
じつは、鹿児島ツアーは応募が殺到して、もう1回余分に開催しようとしたけれど、ホテルが確保できずに断念したとのこと。

薩摩藩邸は、渋谷・芝・田町・高輪の4カ所。あと、綱坂、港区郷土資料館なども回った。
ほかにも江戸城本丸、増上寺なども回った。増上寺では、将軍家茂・和宮夫妻の墓所も拝観予定。
最後に、篤姫が養父斉彬の供養塔を建てたという大円寺にもお邪魔する。調所さん(笑左衛門子孫)にお願いして、ご住職にもお会いできた。有難い。
伊皿子(港区芝)から永福町に移転したいきさつなどをうかがう。また境内の墓所も詳しく案内していただいた。ツアーのシメにできたらと思う。

幕末江戸2回目は、10月に上野、谷中、千住方面を回ります。寛永寺にある篤姫の墓所も参拝予定。
関東方面で関心のある方、よろしかったら、ご参加下さい。


4月14日(月)甲申、曇り
某雑誌の特集企画のため、図版の整理。なかなかはかどらない。

夕方、リンク先の橋場殿下夫妻が上京したので、オフ会。
リンク先の豊泉堂雑記さんや雑記@史華堂さんもお見え。10年来の懐かしい友人たちばかりである。
5時間も居つづけても、話が尽きることがなかった。

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日次記です。

4月4日(金)甲戌、天晴
このところ、断続的に表題の候補作品を読んでいたが、主催者側に選評の結果を伝える。
今回、最終選考に残ったのは2点と、例年より少なかった。
この2点が甲乙つけがたく、他よりず抜けていたためだろう。

作品は独ソ戦ものと南北朝内乱もの。
どれも、私の専門外だったので、慎重に読み進めたから時間がかかった。
専門外といっても、作品の出来映えや完成度はこれまでの経験からだいたい判断できる。
選考結果は他の2人の選考委員と同意見だった。

選考結果は発表を待っていただくとして、今回感心させられたのは、圧倒的な原稿量である。
両者とも、優に1000枚を超し、1500枚近くあった。とにかくその根気と体力には脱帽である。
最近の自分に欠けているものだけに、見倣いたいものである。


4月5日(土)乙亥、天晴
歴史群像シリーズ特別編集「戦国九州三国志」の掲載誌が届く。
詳しくは、ここか、リンク先の「豊泉堂雑記」さんや「橋場の日次記」さんをご覧下さい(手抜き)。

私は島津関係の3本を書いています。

「人物分析 島津四兄弟」
「群雄分析・島津編 秘策「釣り野伏」「繰抜」の実相」
「外伝 九州関ヶ原の戦い」


とくに軍学者の徳田邕興の「島津家御旧制軍法巻鈔」について、今回ある程度まとまって触れられました。イメージ先行で語られることが多い島津家軍法を少し足が地に着いた方向へ修正できたかなと思っております。ご意見などお寄せいただければ幸いです。

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