25日から一泊二日で帰鹿した。
今回の目的は、鹿児島県歴史資料センター黎明館が新たに購入した諸文書の閲覧などのためである。
黎明館に閲覧申請書を出したところ許可が出たので、畏友の調所一郎氏(広郷子孫)と同行して鹿児島入りした。
朝4時起きで、ちょっとつらかった。
鹿児島空港に着くと、雨がぱらついていた。天気予報は曇りだったはずだが、黎明館に着く頃には大雨になった。
午前11時頃、黎明館で、前日から入鹿していた猪股さん(村田新八研究家)と合流する。黎明館が購入した古文書のなかに、村田新八文書が含まれるとのことで、彼女も来鹿した次第。
さっそく学芸員の中村さんに見せていただく。こちらの要望どおり、巻物になっている小松帯刀と村田新八の書簡を拡げてあった。
小松帯刀書簡は2点あった。いずれも新出文書だと思われる。うち1点は慶応三年(1867)八月のもので、イカロス号事件の記事が書かれていた。ちょうど古文書講座でやっていたので、まことに興味深かった。
村田新八文書は、残念ながら新出文書ではなかった。猪股さんが「これは見たことがある」と言って、日付や宛所などすらすら語ってくれたが、まったくそのとおりだった。さすが「新八命」だけあって、よく勉強されている。ただ、新出文書ではなかったので、少し残念そうにされていた。
同館が購入した文書は小松・村田だけでなく、西郷・大久保はむろん、桂久武・桐野利秋・別府晋介・辺見十郎太・淵辺高照・池上四郎・村田三助・大山格之助など多岐にわたっていた。全部を閲覧したわけではないが、とくに西南戦争関係が多いのではないかと思われた。
その後、
黎明館の企画展「薩摩刀 波平 〜武の国の刀工〜」を見学する。同行した調所氏の企画立案であるだけに、その当事者から直接解説を聞けたのは望外の幸せだった。調所氏は薩摩拵の蒐集家であり、著作をもつ研究者でもあるが、刀剣についてもとても詳しくて大変勉強になった。
黎明館をあとにして、仙巌園(磯庭園)に向かう。
同園のある茶屋に、今和泉島津家11代夫人が勤務されていると調所氏が語ってくれたので、私がぜひお会いしたいと無理やりお願いしたところ、調所氏の多彩な人脈のおかげで、夫人が会ってくださることになった。
今和泉島津家とは、来年の大河ドラマ「篤姫」の主役、天璋院篤姫の実家である。夫人は11代御当主が他界されておられるので、実質的な当主でもある。
茶屋に訪ねていくと、出てこられたのは和服のよく似合う上品なご婦人だった。抹茶をいただきながら、少しお話をうかがえた。さらに記念写真まで撮らせていただいた。
来年大河関係の仕事を準備中だけに、主人公の係累の方とお会いできたのは何とも幸運だった。

写真:調所氏と今和泉家和子夫人。バックは鹿児島特産の土人形の雛壇。
その後、地元紙の南日本新聞社の社屋を訪ねる。
文化部の記者の方と某企画の打ち合わせ。
夜は黒豚しゃぶしゃぶに舌鼓を打ち、お店特製の焼酎を呑み、ご満悦。
翌日は指宿に向かう。(つづく)