この間、某誌掲載予定の原稿で、信長記(太田牛一本)の原稿をずっと書いている。いや、書いている時間より調べている時間のほうがはるかに長い。
何せ大特集と銘打って分量が多い。それに難しいテーマである。とても一人では書けそうもなかったので、私よりずっと詳しい友人の研究者W氏に頼み込んで分担してもらった。
ところが、W氏の原稿はとっくにあがっているのに、私のがあがらず、編集部に迷惑をかけている。
あまり知られていない信長記のある写本を取り上げるつもりだったが、それが有名な池田家本の系統なのかどうかという評価をめぐって、ほぼ全巻(15巻)を総まくりでチェックする羽目になったのが遅れた原因のひとつでもある。何せ、チェックポイントが半端じゃない多さなのだ。
道家清十郎兄弟、山口小弁、春田勝蔵、薬師寺九郎左衛門、野村越中……
あんた誰?という人物ばかりだ。
でも、悪戦苦闘の末、ようやくメドが立った。明日には脱稿できるだろう。
いやあ、この世界は奥が深い。
思わぬ迷宮に迷い込んだと半ば後悔しているが、もう踏み込んだ以上、引き返せないのだ。つらいなあ。