恒例の小学館古文書講座「てらこや」の出講が今夜から始まった。前回の寺村左膳の日記から一転して、薩摩な話題である。
話題がほとんど薩摩に絞られるため、これまでの受講者のみなさんから敬遠されるのではと思っていたが、豈図らん哉。
盛況で定員一杯になってしまった。
それもこれも大河ドラマの社会的話題性のおかげだろう。
今日は第1回で、テーマの前提ともいうべき幕末前史として、鎌倉以来の島津氏の簡単な歴史を振り返りながら、将軍吉宗時代の竹姫入輿問題を取りあげた。
島津氏の話をしながら、本当は戦国や織豊期のほうがやりやすいと思いながら、スルーする。
竹姫入輿問題は、まず竹姫のことをほとんどの人が知らないと思い、実家の清閑寺家の家格などから入る。
竹姫が婚約者に相次いで死なれるという不幸な過去をもっていることなど話しながら、史料を読むと「御器量勝れかね」なんて個所で、笑い声が起きた。何とか関心をもってもらえたと思う。
竹姫入輿から入ると、篤姫はまだかという声も出てくるかもしれないが、やはりこうした歴史の流れを押さえておいたほうが理解しやすいと思うがゆえの試みだった。
今回は珍しくほぼ定刻に終了。いつもより格段に史料読解が少なかったからだろう。本当はこれくらいがいいかもしれない。
質問もたくさん出た。とくに、
城下士と郷士の身分差別の要因は何か?
竹姫の遺言は史料として残っているのか?
といった鋭い質問が出て、たじたじだった。
竹姫の遺言については、私が少し間違った説明をしたかもしれない。もう少し調べておいたほうがいい。反省点である。
次回はこれらのおさらいをしながら、島津重豪の一女、茂姫(広大院)と将軍家斉の婚姻を中心にやりたいと思う。
なお、今後はこれまでやったことのない試みもするつもりである。
テーマが大河ドラマに関わるだけに、宮尾登美子の原作本と実際の史料の対比を通じて、作品がどのように作られるのか、そのプロセスなどをかいま見たいと思っている。これも一種の史料論だろう。