膏肓記

歴史作家桐野作人のブログ  織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記

 
何と、本欄でも度々紹介している山口のマツノ書店(リンク欄参照)が、今年の菊池寛賞を受賞したという知らせが届いた。詳しくはここ

受賞理由は、

「地方の一個人古書店でありながら、明治維新史に関する貴重な文献の復刻出版などすでに二百点以上を刊行、社会的文化的貢献をおこなっている」

とのこと。
同店の地道な復刻出版活動が認められて、まことにおめでたい。

取り急ぎ、心よりお祝い申し上げます。
 
南日本新聞連載「さつま人国誌」第28回
―鎧を着けて「志気凛々」―

今月の第4日曜日に挙行される妙円寺参りに関連することを書きました。
大久保利通が若い頃、妙円寺参りをしたことを日記に書いています。当時の様子がある程度わかる貴重な記録だといえましょう。

とくに、大久保が妙円寺に礼拝したとき、島津義弘の霊を感得したという一節などは興味深いですね。こういう神秘的なことを感じていたのかと、のちの冷徹な合理主義者とのしての大久保を知る者としてはやや意外の感に打たれます。

じつをいうと、この嘉永元年(1848)の日記は『大久保利通日記』(日本史籍協会叢書)には収録されていません。利通の三男利武氏によって大正10年(1921)に発見されて、『大久保利通文書』に収録され、さらに『鹿児島県史料 大久保利通史料(一)』に再録されたものです。

ちなみに、近々マツノ書店から復刻される『大久保利通日記』には収録されたとのこと。