膏肓記

歴史作家桐野作人のブログ  織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記

 
久しぶりに新刊の紹介です。

『木戸孝允関係文書』の刊行がようやく第3巻まで漕ぎつけた。詳しくはここです。
たしか予定より2,3カ月遅れたはず。
関係文書だから、木戸家が所蔵する木戸宛ての書簡の集成で、五十音順の配列になっており、当巻「か」(何礼之)から「く」(黒田益之丞)まで80人分が収録されている。

じつは、当巻が「こ」まで収録されるのではないか、つまり、小松帯刀からの書簡もあるのではないかと期待していたが、残念ながら次巻まわしになったようである。

それでも、柏村信(広沢真臣の兄)、桂太郎、楫取素彦、来島又兵衛、木戸松子(幾松)、久坂玄瑞、来原良蔵など注目すべき人物の書簡が相当含まれている。

最近、買った書籍では、西日本新聞社が刊行している「西日本人物誌」なるシリーズを遅ればせながら知り、何点か購入。刊行順で、

7 三浦明彦『黒田如水』
9 武野要子『神屋宗湛』
13 河村哲夫『立花宗茂』
18 大園隆二郎『大隈重信』


比較的体系だって読みやすい伝記に仕上がっている。

この間電車の中で一気に読み通したのが、

小島毅『足利義満 消された日本国王』 光文社新書 2008年

気鋭の東アジア思想史家の新刊で、なかなかスリリングだった。
『老子』の易姓革命説(とくに放伐論)の再検討など、面白い。やはり日本には換骨奪胎して伝わったらしい。日本史研究者は儒教をちゃんと勉強していないという指摘も痛烈。
義満暗殺も可能性としてはないわけではない、という立場も興味深い。
義満に次ぐ「日本国王」として、信長にも挑戦したいと、あとがきにあったのが目を引いた。

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