膏肓記

歴史作家桐野作人のブログ  織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記

 
南日本新聞連載「さつま人国誌」第53回
―狆が好き、でも猫飼う―

連載が更新になりました。
左のリンク欄「さつま人国誌」をクリックすれば、ご覧になれます。

今回は篤姫とペットというテーマです。
この逸話はだいぶ知られるようになったかもしれません。
三田村鳶魚「御殿女中」に収録された篤姫付のもと中臈、大岡ませ子の談話から採録しました。
篤姫のペット、サト姫のことが面白おかしく描かれています。

ただ、それだけでは面白くないので、篤姫が好きだったという狆(ちん)について、島津斉彬と水戸斉昭の間でのやりとりを付け加えました。
狆は江戸時代、上流階級や富裕な商人層の間で好まれた愛玩動物です。
昨今のペットブームと相通じるところがあるかもしれませんね。

その狆をどうやら薩摩でも飼育していたようです。
いわば、島津家は狆のブリーダーだったと思われます。

膝元にまとわりついて離れない黒狆に、攘夷のご本家、気難しそうな烈公水戸斉昭が「うい奴じゃ」とばかりに目を細めている光景は思わず吹き出しそうです。

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各紙によれば、イラストレーターの毛利彰氏が亡くなったという。
東京新聞の訃報欄をあげておきます。

毛利さんといえば、一昔前の歴史群像シリーズ、通称「赤本」の表紙のイラストをずっと描いていた方である。おそらく100号分くらいは描かれたのではないか。
このシリーズは毛利さんのイラストによって歴史ムックとして定着し、また売り上げにも貢献したといっても過言ではない。

私も、毛利さんには拙著のイラストをよく描いてもらった。
たとえば、これ。モデルが誰だか、わかる人にはわかるだろう。
毛利さんはそんな遊び心もある人だった。

反太閤記


いつぞや、一献傾けたとき、私のある新書のシリーズの表紙を描くのを楽しみにしていると、洩らされた。
お世辞半分だったろうが、うれしかった。
でも、そのシリーズは完結していない……。

郷里にお帰りになったと聞いてはいたが、このことだけは心残りになってしまった。
お酒の好きだった毛利さんのご冥福を祈ります。合掌。


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一昨10日、島佐近の名前が出てくる石田三成文書が発見されたというニュースがあった。

各紙のなかで文書がよく見えるのが読売新聞だった。ここです。

少し小さくて見にくいが、ちょっと読んでみた。


免相之■ハ、嶋左近・    ■は「弁」「事」か

山田上野・四岡帯刀・

両三人ニ申付候、右之三

人之儀、勿論誓詞之    

上、可為順路候而、任

其旨可相納候、三人

方へも右之趣申付候也、

 八月廿三日 三成(花押)



かわとさんのご教示をいただき、一部訂正しました。
有難うございます>かわとさん。

内容について。
たしかに「嶋左近」の名前が出てきますが、貢租収納の代官のように見えます。
もし左近が家老なら、このような代官を勤めるのかどうか、やや疑問なきにしもあらずですが。
あるいは、筒井家からの転仕からほどない時期で、まだそれほど家中での地位が高くなかった頃でしょうか?
宛所は誰なんでしょうね? 所蔵者の先祖なんでしょうか?
いずれにしても、興味深いです。

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