歴史作家桐野作人のブログ                                      織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記
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また著書をいただきました。
記して御礼申し上げます。

新名一仁さん(みやざき歴史文化館学芸員)より
『新薩摩学―中世薩摩の雄 渋谷氏―』
小島摩文編 南方新社刊 2011年 定価2.000円+税

鹿児島の出版社南方新社が刊行している新薩摩学シリーズの8冊目。
新名さんとはネット上でのお付き合いだが、種々ご教示をいただいている。
本書は鎌倉以来の名門御家人である渋谷氏を正面から扱った一冊。
渋谷氏といえば、いわゆる渋谷五族(入来院・東郷・鶴田・祁答院・高城の5氏)の総称。なかでも、入来院氏がいちばん知られており、朝河貫一氏の『入来文書』が有名。
本書は共著だが、新名さんは中世の南九州史がご専門で、今回は「南北朝・室町期における渋谷一族と島津氏」と題した論考を書かれている。
島津守護家の衰退とともに、複雑な離合集散を遂げる南九州の抗争がわかりやすく描かれている。とくに明応の政変で失脚した将軍足利義材の再上洛をめぐって、山口の大内氏は島津氏を無視して、日向伊東氏と肥後相良氏を通じて、南九州の国人に呼びかけている点などまことに興味深い。
個人的には、戦国前史というか、中世の南九州史は弱いので、勉強させてもらおうと思っている。


水谷憲二さん(三重県立博物館勤務)より
『戊辰戦争と「朝敵」藩 ―敗者の維新史―』
八木書店刊 2011年 定価12.000円+税

水谷さんとは、いつぞやの明治維新史学会の懇親会でたまたま同じテーブルでご一緒したのが縁である。
そのとき、桑名藩と戊辰戦争について書かれているというお話を聞いていたが、それを今年上梓されたのである。
「一会桑」という言葉は幕末維新史を理解するキーワードとして有名になったが、慶喜と会津のことは比較的知られているが、桑名藩の動向はあまり知られていない。個人的には一会桑勢力が成立した元治元年以降の桑名藩の動向にはとても興味があった。
本書はそうしたなかで、戊辰戦争期の桑名藩の動向を詳しくまとめてある。構成としては、大きく三つに分かれている。

第一部 桑名藩の戊辰戦争
第二部 鳥羽伏見戦争の有罪藩
第三部 新政府の江戸以西平定

第二部については、いわゆる朝敵藩や譴責を受けた諸藩(主に親藩・譜代藩)がそのように宥免を勝ち取り、生き残ってきたかが、わかりやすくまとめられている。
第三部は、視点を変えて、新政府軍が江戸以西をどのように押さえていったのか、街道ごとに書かれている。ほとんど知らないことばかりで、とにかく新鮮である。
あえて欲をいえば、山陰道鎮撫総督については、小生の郷里の先人である伊藤祐徳が同軍の参謀として西園寺公望を補佐しており、陣中日記もあるので活用していただきたかった。

以上2点、門外漢なので的外れな感想になっているかもしれませんが、御礼と共にご紹介しました。

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【2011/09/17 17:24】 | 新刊
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