歴史作家桐野作人のブログ                                      織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記
南日本新聞連載「さつま人国誌」第233回
―幼い徳富蘆花の恐怖体験―

昨日、連載が更新になりました。
同紙サイトのここか、右のリンク欄「さつま人国誌」をクリックすれば、ご覧になれます。

今回は先々週の熊本・福岡取材の成果のひとつです。
種田政明関係の史跡は以前から一度訪ねてみたいところでした。

熊本市大江町の徳富蘇峰・蘆花兄弟の家から数十メートルしか離れていません。
その二階から蘆花は事件を目撃しました。正確には神風連の熊本鎮台襲撃の放火を目撃し、種田邸の悲鳴を聞いたというべきか。

種田政明はあまり知られていませんが、幕末薩摩藩では、桐野利秋や篠原国幹クラスの軍人です。征韓論ののち、陸軍に残ったためか、さほど知名度がありません。

記事には紙数の関係で書けませんでしたが、種田は慶応4年(1868)の東征では、東山道総督府の下参謀をつとめ、伊地知正治の側近だったと記憶しています。
さらに、明治5年(1872)の陸軍省内の汚職事件、山城屋和助事件では、陸軍省の会計監督という職責からこの事件を調査し、陸軍大輔の山縣有朋の関与疑惑を追及し、近衛都督の辞任に追い込んでいます。
征韓論後、陸軍少将に昇進し、東京鎮台司令長官から熊本鎮台司令長官に異動となりますが、一説によれば、これは山縣を追及しすぎたための左遷人事だったともいわれます。
熊本鎮台での赴任期間はわずか4カ月で終わってしまいますが、種田は何となくやる気がないようにも見え、左遷人事への鬱屈があったのかなという気もします。

それにしても、あっけない最期でした。

先々週の取材のとき、神風連資料館を見学し、収蔵品図録を購入しましたが、そのなかに種田の貴重な写真が掲載されています。太い眉で苦み走ったなかなかいい男です。
記事にこの写真が載せられないかと考えたのですが、所蔵先が明記してなく、掲載許可を得るのに時間がかかりそうだと判断して断念しました。

種田邸跡は神風連関係史跡として、熊本市か熊本県により場所を特定し、標柱を立ててありました。
ただ、民家のコンクリート塀の凹みに立てられており、目立ちにくいうえに、撮影に苦労しました。狭い道なので場所をとるわけにもいかない事情もあるのでしょう。

徳富家との距離感などは実際に行ってみないとわからないものです。
少年だった蘆花の恐怖感がよくわかる近さでした。

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【2012/05/01 12:50】 | さつま人国誌
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花の左門様
中村太郎
こんにちは。
来週、熊本・鹿児島へ行きます。
桐野様の熊本のご旅行記事で、種田邸跡のことを初めて知りました。
熊本は主人の実家があったので、種田邸跡の近くのダイエーには何回か行っており、「えー、そうだったの」と驚きました。
花岡山の「花の左門様」のお墓参りもしたいですが、ちょっと無理そうです。なので、種田邸跡だけは行くつもりです。
「花の左門様」は花柳界では桐野利秋とライバル(笑)だったようなので、顔が見たいものの、写真が残っていないものと思っていました。
なんとか「神風連資料館」まで行って、収録品図録を購入するべく頑張ります。

管理人のみ閲覧できます
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種田の写真
桐野作人
中村太郎さん

種田の写真は図録のほか、神風連資料館にも大きく引き伸ばして展示してあったような記憶が。
花岡山は車で頂上まで行けますよ。

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花の左門様
こんにちは。
来週、熊本・鹿児島へ行きます。
桐野様の熊本のご旅行記事で、種田邸跡のことを初めて知りました。
熊本は主人の実家があったので、種田邸跡の近くのダイエーには何回か行っており、「えー、そうだったの」と驚きました。
花岡山の「花の左門様」のお墓参りもしたいですが、ちょっと無理そうです。なので、種田邸跡だけは行くつもりです。
「花の左門様」は花柳界では桐野利秋とライバル(笑)だったようなので、顔が見たいものの、写真が残っていないものと思っていました。
なんとか「神風連資料館」まで行って、収録品図録を購入するべく頑張ります。
2012/05/01(Tue) 16:58 | URL  | 中村太郎 #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2012/05/01(Tue) 22:31 |   |  #[ 編集]
種田の写真
中村太郎さん

種田の写真は図録のほか、神風連資料館にも大きく引き伸ばして展示してあったような記憶が。
花岡山は車で頂上まで行けますよ。
2012/05/02(Wed) 08:09 | URL  | 桐野作人 #hxjklqKc[ 編集]
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