歴史作家桐野作人のブログ                                      織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記
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電子辞書を買ったので、機能を試しがてら、気になった言葉をよく調べている。

誰でも相性の悪い言葉や覚えにくい言葉はあると思うが、最近、思い知らされたことがある。出講している古文書塾「てらこや」で、いろいろな文書を読んでいるときに頻出して頭が混乱したのが、表題の2つの熟語。

だいたい、どちらも詠みが難しい漢語で、意味も何となく似ている。だから、すぐ詠みが出てこなかったり、両者の意味を混同したりすることもしばしば。
この際、脳裏に刻み付けようと思って書いている次第。


荏苒」は「じんぜん」あるいは「にんぜん」、
苟且」は「こうしょ」
と読む。

電子辞書(大辞林)では、次のような意味である。

荏苒:①歳月が移り行くままに、何もしないでいるさま。②物事がはかどらず、のびのびになるさま。

苟且:当座をしのぐこと、間に合わせ。


「てらこや」で読む文書では、建白書や檄文の類によく出てくる言葉。
たとえば、長州の尊王攘夷派が攘夷に不熱心な幕府を責め立てる建白書のなかで、

「公儀は荏苒のまま日を送っていて、因循極まりない」

とか、

「横浜鎖港は攘夷の精神にもとり、一時、苟且するのみではないか」

といった具合に使う。

いま自分で書きながら、すでに頭が混乱していて、どれがどの意味だったかわからなくなって、電子辞書を見ている体たらく。まさに「苟且」である。

ひるがえって考えてみれば、

最近の自分の仕事ぶりも肝心のことが出来ないまま日を過ごしている状態はまさに「荏苒」である。

そして、眼前の締切にあわてふためているさまは、まさに「苟且」である。

という風に覚えれば、今度こそ大丈夫かな?

でも、どちらも互いに置換可能な言葉のような気がするけどね。
うまく覚えられる秘訣はあるのだろうか?
ただ、記憶力が劣化しているだけだろうというツッコミはなしということで(爆)。

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【2008/08/18 21:09】 | 雑記
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漢語
wada
「・・・苟且偸安を事とせり」の一節を思い出しました。2.26事件の決起趣意書の一部でした。つい何十年か前まで、日本人は漢学の素養が深かったんだなあと思います。


苟安
桐野作人
wadaさん、こんにちは。

2.26事件ですか。
すごいところから事例が出てきますね。

「苟安」という言葉もありますが、「苟且偸安」を略したものでしょうかね。

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この記事へのコメント
漢語
「・・・苟且偸安を事とせり」の一節を思い出しました。2.26事件の決起趣意書の一部でした。つい何十年か前まで、日本人は漢学の素養が深かったんだなあと思います。
2008/08/20(Wed) 12:48 | URL  | wada #-[ 編集]
苟安
wadaさん、こんにちは。

2.26事件ですか。
すごいところから事例が出てきますね。

「苟安」という言葉もありますが、「苟且偸安」を略したものでしょうかね。
2008/08/22(Fri) 00:29 | URL  | 桐野作人 #hxjklqKc[ 編集]
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