歴史作家桐野作人のブログ                                      織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記
南日本新聞連載「さつま人国誌」第139回
―小西行長夫人説の真偽―

昨日、連載が更新になりました。
同紙サイトのここか、左のリンク欄「さつま人国誌」をクリックすれば、ご覧になれます。

今回は、いよいよカタリナ夫人を書きました。
島原の乱の直前、薩摩藩の藩主の家族にご禁制のキリシタンがいたことが露見したわけですから、藩主家久はじめ、家老たちの驚愕、狼狽ぶりも想像できます。

今回は、カタリナ夫人が薩摩に入部するまでのいきさつをまとめました。
とくに、カタリナ夫人が小西行長の夫人だったとする説があるのに対して、完全否定はできませんが、ありえないのではないかと思っているところです。

個人的には、薩州島津家との縁から見たカタリナ夫人も興味深いです。
とくに夫の島津忠清(義久の外孫)は、加藤清正と親しくなり、薩摩の内情を探っています。
そのため、島津本宗家から敵対視され、たとえば、島津忠長などは「打ち果たし申すべく候」とまで激しているほどです。そもそも、薩摩帰還のときから因果があったわけですね。

次回は竪野移住から種子島配流あたりまでを書く予定です。

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【2010/02/24 00:28】 | さつま人国誌
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島津忠清と加藤清正
ばんない
こんにちは。

カタリナ夫人はもちろんのこと、その夫(2番目の夫?)だったという島津忠清も今まで注目されたことはなかったように記憶していますが、なかなかアヤシゲというか興味深い人物のようですね。

さて、拙ブログで一度忠清と加藤清正、島津家との暗闘関係を匂わせるような文書を過去に取り上げたことがあるのですが(URL参照下さい)、忠清が清正の意を受けてスパイ行為を行っていたという根拠になった史料はどれなんでしょうか。
また、忠清が加藤家中でどれくらいの地位にあったかというのも興味深いところなのですが、加藤家が改易されたせいもあってか、これ!という史料になかなか当たりませんね…。


旧記雑録後編三1285号
桐野
ばんないさん、こんばんは。

伊勢貞成宛て島津忠長書状は表題に全文が掲載されています。『薩藩旧伝集』のは一部しか掲載されていないようですね(まだ同集を確認していませんが)。
なお、その文中に、又介(忠清)が「定而此地三ヶ村へ徘徊たるべく候」とあるのは、忠長が在陣している北薩出水の村々のことだと思われます。つまり、国境の出水あたりまで又介が潜入しているかもしれないというわけです。

1285号によれば、忠長が忠清を「打ち果たし申すべく候」といきまいた次のひとつ書きに、「又介殿舎弟」(末弟忠豊か)が水俣まで迫っていた東軍諸勢(おそらく加藤清正勢)の陣中にいるようです。しかも「万事からくり有之」とありますから、何やら謀略がらみのようですね。

これらから、於平の息子である忠清と忠豊?が加藤清正の命で動いているとみてよいのではないでしょうか。


織田信長と島津義久
市野澤
テーマから外れる内容で申し訳ありません。

遅れ馳せながら、以前にお薦め頂いた八代市立博物館未来の森ミュージアムにて開催された「小西行長」展の図録(品切になってなくて良かった)を「関ヶ原合戦と九州の武将たち」展の図録と一緒に購入する予定です。

今年、東京国立博物館で「細川家の至宝展」が開催されるので行く予定ですが、私が関心のある忠隆・興秋・忠利の三兄弟に関するのは難しそうですね。八代市立博物館未来の森ミュージアムで三兄弟の特別展を企画してくれないものでしょうか。

田端泰子氏の『細川ガラシャ』(ミネルヴァ書房)ですが、細川関係の史料・論文の活用の少なさ、第二章の信長の兄弟姉妹・子女については最新の研究成果が反映されていませんね。

『日本歴史』2010年2月号掲載の黒嶋敏氏の「織田信長と島津義久」は大変興味深い論文でした。桐野さんにとって、守備範囲のテーマと存じますが如何でしょうか?

RE:旧記雑録後編三1285号
ばんない
早速のお返事ありがとうございます。ご指摘の文書の全文のcopyは取ってませんでしたが、「又介(忠清)殿~」で始まる節と「又介殿舎弟」の書かれている節は偶然他の文書と一緒にcopyしておりました。確かに、『旧伝集』から引用したとする3-1334文書は、3-1285文書よりかなり文量を削ってますね。おそらく『旧伝集』言うところの「忠長書状」というのはご指摘の3-1285文書を指しているのではと考えられます。

島津忠清は『本藩人物誌』の伝記を読む限りでは関ヶ原の頃までは小西行長に味方していたような書き方ですが、一考の必要有りと言うことでしょうか。謎がますます深くなったように思われます。重ね重ね御教示ありがとうございました。

黒嶋敏さん
桐野
市野澤さん、こんにちは。

黒嶋さんは『信長記』調査の仲間でもあり、その論文の抜き刷りもいただきました。
信長と地方の戦国大名の関係をどのようにとらえるのか、問題提起されているように思います。私も大変勉強になりました。

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2010/02/24(Wed) 12:41 |   |  #[ 編集]
島津忠清と加藤清正
こんにちは。

カタリナ夫人はもちろんのこと、その夫(2番目の夫?)だったという島津忠清も今まで注目されたことはなかったように記憶していますが、なかなかアヤシゲというか興味深い人物のようですね。

さて、拙ブログで一度忠清と加藤清正、島津家との暗闘関係を匂わせるような文書を過去に取り上げたことがあるのですが(URL参照下さい)、忠清が清正の意を受けてスパイ行為を行っていたという根拠になった史料はどれなんでしょうか。
また、忠清が加藤家中でどれくらいの地位にあったかというのも興味深いところなのですが、加藤家が改易されたせいもあってか、これ!という史料になかなか当たりませんね…。
2010/02/24(Wed) 13:03 | URL  | ばんない #kyBjvhlc[ 編集]
旧記雑録後編三1285号
ばんないさん、こんばんは。

伊勢貞成宛て島津忠長書状は表題に全文が掲載されています。『薩藩旧伝集』のは一部しか掲載されていないようですね(まだ同集を確認していませんが)。
なお、その文中に、又介(忠清)が「定而此地三ヶ村へ徘徊たるべく候」とあるのは、忠長が在陣している北薩出水の村々のことだと思われます。つまり、国境の出水あたりまで又介が潜入しているかもしれないというわけです。

1285号によれば、忠長が忠清を「打ち果たし申すべく候」といきまいた次のひとつ書きに、「又介殿舎弟」(末弟忠豊か)が水俣まで迫っていた東軍諸勢(おそらく加藤清正勢)の陣中にいるようです。しかも「万事からくり有之」とありますから、何やら謀略がらみのようですね。

これらから、於平の息子である忠清と忠豊?が加藤清正の命で動いているとみてよいのではないでしょうか。
2010/02/27(Sat) 00:57 | URL  | 桐野 #hxjklqKc[ 編集]
織田信長と島津義久
テーマから外れる内容で申し訳ありません。

遅れ馳せながら、以前にお薦め頂いた八代市立博物館未来の森ミュージアムにて開催された「小西行長」展の図録(品切になってなくて良かった)を「関ヶ原合戦と九州の武将たち」展の図録と一緒に購入する予定です。

今年、東京国立博物館で「細川家の至宝展」が開催されるので行く予定ですが、私が関心のある忠隆・興秋・忠利の三兄弟に関するのは難しそうですね。八代市立博物館未来の森ミュージアムで三兄弟の特別展を企画してくれないものでしょうか。

田端泰子氏の『細川ガラシャ』(ミネルヴァ書房)ですが、細川関係の史料・論文の活用の少なさ、第二章の信長の兄弟姉妹・子女については最新の研究成果が反映されていませんね。

『日本歴史』2010年2月号掲載の黒嶋敏氏の「織田信長と島津義久」は大変興味深い論文でした。桐野さんにとって、守備範囲のテーマと存じますが如何でしょうか?
2010/02/28(Sun) 20:16 | URL  | 市野澤 #-[ 編集]
RE:旧記雑録後編三1285号
早速のお返事ありがとうございます。ご指摘の文書の全文のcopyは取ってませんでしたが、「又介(忠清)殿~」で始まる節と「又介殿舎弟」の書かれている節は偶然他の文書と一緒にcopyしておりました。確かに、『旧伝集』から引用したとする3-1334文書は、3-1285文書よりかなり文量を削ってますね。おそらく『旧伝集』言うところの「忠長書状」というのはご指摘の3-1285文書を指しているのではと考えられます。

島津忠清は『本藩人物誌』の伝記を読む限りでは関ヶ原の頃までは小西行長に味方していたような書き方ですが、一考の必要有りと言うことでしょうか。謎がますます深くなったように思われます。重ね重ね御教示ありがとうございました。
2010/03/01(Mon) 00:51 | URL  | ばんない #kyBjvhlc[ 編集]
黒嶋敏さん
市野澤さん、こんにちは。

黒嶋さんは『信長記』調査の仲間でもあり、その論文の抜き刷りもいただきました。
信長と地方の戦国大名の関係をどのようにとらえるのか、問題提起されているように思います。私も大変勉強になりました。
2010/03/03(Wed) 14:16 | URL  | 桐野 #hxjklqKc[ 編集]
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