歴史作家桐野作人のブログ                                      織田信長と島津氏・薩摩藩・幕末維新を中心に歴史にまつわる身辺雑記
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南日本新聞連載「さつま人国誌」第142回
―殺人犯し、改心して入信―

昨日、連載が更新になりました。
同紙サイトのここをクリックするか、左のリンク欄「さつま人国誌」をクリックすれば、ご覧になれます。

今回も薩摩のキリシタンシリーズです。
フランシスコ・ザビエルの来日を案内した薩摩人アンジローについて書きました。
当初、上下の2回のつもりだったのですが、まとめきれずに3回になるかもしれません。

今回は亡命したアンジローがマラッカでザビエルと会い、インド・ゴアでの修行と再来日までを書きました。
古くは海老沢有道、近年は岸野久・清水紘一といった先学諸氏の学恩を蒙っております。
この方面の研究は日進月歩で、とくに史料の活字化、翻訳化も著しく伸展していることを実感しています。

それでも、アンジローは謎が多い人ですね。
名前はもちろん、出身や出自など前歴もさっぱりわかりません。
ザビエル書簡などによれば、どうも鹿児島出身(鹿児島市近辺)ではないかという気がします。
名前については、祢寝氏の分家で、池端弥次郎重尚ではないかという説もありましたが、現在では否定されています。
重尚は南蛮船と唐船の戦闘に巻き込まれて戦死していますが、その年次について疑問が出ており、すでにアンジローが亡命する前に死んでいるようですから、別人になります。

面白いのは、アンジローの国家認識というか、帰属意識です。
アンジローが受洗してからローマのイエズス会総会長に送った書簡がありますが、その末尾に、

僕なるジッポン人(Gitpon) サンタフェのパウロ

と署名しています。

「にっぽんじん」ではなく「じっぽんじん」。
これはアンジローの読みなのか、それとも当時の普遍的な呼び方だったのでしょうか?

考えてみれば、島津日新斎も「にっしんさい」ではなく「じっしんさい」と読むようです。
わが国の国名「JAPAN」も「じっぽん」から来たんでしょうか?

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【2010/03/23 00:28】 | さつま人国誌
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松裕堂
>アンジローの読みなのか、それとも当時の普遍的な呼び方だったのでしょうか?
九州地方や上方における宣教師の布教に益する目的で1603年に刊行された『日葡辞書』には、「日本」について「ニホン」(当時のハ行の発音は現在とは異なるので注意)・「ニッポン」・「ジッポン」の呼称が記されているそうですから、「ジッポン」がアンジロー一人の読み方ってことはまずないでしょう。

「日」の漢音が「ジツ」で、なおかつ「日域」(ジツイキ)という呼称が日本の代名詞としても使われていた中世のこと、当時の人にとってはさほど違和感ない呼称だったのではないでしょうか。

>わが国の国名「JAPAN」も「じっぽん」から来たんでしょうか?
JAPANの語源については諸説あるみたいですが、元朝~明朝期の漢土における日本国の呼称がそれに近い音(といっても転訛分を含め近いというレベル)なのだそうで、現代中国語でも日本人を「ズーベン」にちかい音で呼ぶことから、時代差を含めても欧州における漢土からの借用語がJAPANの由来である、とする説が一番妥当なような気がします。

ちょっとした中国音韻について書かれた本でも調べればわかりそうですね。

管理人のみ閲覧できます
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日葡辞書
桐野
松裕堂さん、こんにちは。

ご指摘のとおり、日葡辞書を見ればと思っていたのですが、面倒くさくて見ませんでした。有難うございます。

中国語での「日本」(ri-ben)の発音ですが、私も少し中国語をかじっていたので、ある程度わかるのですが、そり舌音の一種で発音が難しいです。
ただ、私の耳には「ジーベン」または「ジーパンと聞こえます。たしかに「ジャパン」に近いですね。
JAPANの由来は諸説ありそうですね。

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>アンジローの読みなのか、それとも当時の普遍的な呼び方だったのでしょうか?
九州地方や上方における宣教師の布教に益する目的で1603年に刊行された『日葡辞書』には、「日本」について「ニホン」(当時のハ行の発音は現在とは異なるので注意)・「ニッポン」・「ジッポン」の呼称が記されているそうですから、「ジッポン」がアンジロー一人の読み方ってことはまずないでしょう。

「日」の漢音が「ジツ」で、なおかつ「日域」(ジツイキ)という呼称が日本の代名詞としても使われていた中世のこと、当時の人にとってはさほど違和感ない呼称だったのではないでしょうか。

>わが国の国名「JAPAN」も「じっぽん」から来たんでしょうか?
JAPANの語源については諸説あるみたいですが、元朝~明朝期の漢土における日本国の呼称がそれに近い音(といっても転訛分を含め近いというレベル)なのだそうで、現代中国語でも日本人を「ズーベン」にちかい音で呼ぶことから、時代差を含めても欧州における漢土からの借用語がJAPANの由来である、とする説が一番妥当なような気がします。

ちょっとした中国音韻について書かれた本でも調べればわかりそうですね。
2010/03/23(Tue) 09:57 | URL  | 松裕堂 #mHpCIW8U[ 編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/03/24(Wed) 07:29 |   |  #[ 編集]
日葡辞書
松裕堂さん、こんにちは。

ご指摘のとおり、日葡辞書を見ればと思っていたのですが、面倒くさくて見ませんでした。有難うございます。

中国語での「日本」(ri-ben)の発音ですが、私も少し中国語をかじっていたので、ある程度わかるのですが、そり舌音の一種で発音が難しいです。
ただ、私の耳には「ジーベン」または「ジーパンと聞こえます。たしかに「ジャパン」に近いですね。
JAPANの由来は諸説ありそうですね。
2010/03/24(Wed) 19:25 | URL  | 桐野 #hxjklqKc[ 編集]
アドレス
お知らせです。

このエントリーで、管理人しか閲覧できないコメントをいただきました。
お返事も同様の形にしたほうがよいと思いますが、残念ながら、アドレスが記載されていなかったので、返信できません。
もし返信をお望みなら、ご一報下さい。不要なら、そのままで結構です。
よろしくお願いします。
2010/04/01(Thu) 14:44 | URL  | 桐野 #hxjklqKc[ 編集]
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